「純平、考え直せ」奥田英朗

純平、考え直せ

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【あらすじ】
坂本純平、二十一歳。埼玉県東松山市出身。現在、新宿・歌舞伎町のちんぴら。  男気あふれる憧れの兄貴のためならなんでもするけど、女は苦手。界隈のホステス、キャバ嬢たちからはいじられまくり。だけど、困ってる人を見るとほうってはおけない……。  そんなちょっと時代錯誤な彼が組長から受けた指令、それはヒットマン(暗殺)。  決行までの三日間、純平は金と自由時間を与えられ、羽を伸ばす。さまざまな人と出会い、語り、行動を共にする。貧乏のためグレた少年時代からペーペーのやくざになった身分では味わえなかった「普通の人たちの楽しみ」を経験する。  一方、ネットの掲示板ではいつのまにか「噂の男」になっていて……。
 さあ、どうする、純平?  お前の青春、あと三日──。


【深読み】
「可能性は無限大だし、自分の頑張る余地はまだまだある」とか
堕落した生活をしている自分を鼓舞する意味で、起業家だったり、
昔の偉人の伝記だったりを読んで思うことはあったけど、
まさか、奥田英朗の小説を読んでそんなことを思うとは考えても見なかった。

なるようにしかならない人生を生きてきた、純平。
もちろん、人から頼られたいって思うこともあるし、
忘れないように手の甲にメモするような幼稚なところもある。

残り三日の青春、自分ならどう生きる。

食べたい物たべて、いいホテル泊まって、
昔の友だちに会いにいって、
ついでということで「赤いべディキュアが毒々しく、脛はシミだらけ」の母親に会いにいくかなー

20代はいろんなことできるんだよなと改めて考える。
今の睡眠時間はちょっと考えなおさなきゃいけないなと思った。

【コピー】
・「夢も見ないだろうなという確信があった。」
・「純平は、胸の中にぽっと灯がともるようなしあわせを感じた。キンキンに冷えたビールを飲みたくなった。」

この二つが気になった。
「夢」と「確信」、「灯がともる」と「冷えたビール」という
対照的な言葉を、うまく組み合わせているところが一層イメージを沸かせる気がする。
「灯がとも」ったところに対して、
「冷えたビール」でなんとか帳消しにしようというハニカミにも共感できる。

最後のオチはネットで「純平、考え直せ。純平、考え直せ。」の大合唱にでもなるのかと
思ったけど、リアルを求める奥田英朗はそんなことはしないか。

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